前回の 飛行機輪行マニュアル に引き続き沖縄ライド。今回は実走パート。
走ったエリアは南城市などの南部エリア。知念岬やニライカナイ、鍾乳洞などが代表スポットです。
地元民ではない完全なる来訪者なので、現地には詳しくないし、半日ほどしか走れていないけど、その時間と体験ログを紹介できればと思います。
どんな時間が流れていて、どんなことを感じ取れたのか。沖縄、たのシーサー。
INDEX
sec.1 首里城 – 西原町 – 与那原町エリア
天気予報は、晴れときどき曇り。風速6~7m。10月末の沖縄の気温は25℃くらい。何はともあれ晴れたことに安堵。
首里城の近くからスタートして、海方面を目指す。
海を求めて走ること10km。数字で振り返ると、たった10km!? ってちょっと意外。感覚ではけっこう走ったけど初見地あるある。
あがりティーダ公園ときらきらビーチ
最初にたどり着いた海辺、西原町の海。中城湾の一部。
高台から眺めた先の海岸線がこの辺り。あとで写真を見返していたら、沖合に浮かぶ鉄鉄しい建築物と碧い海とのコントラストに面白みを感じる。調べると、南西石油会社 の設備で石油をタンカーなどに搬入する際使われる桟橋とのこと。
このまま海沿いに走る算段だったので、海を左手に走る。
ただ、この海岸〜与那原町〜知念岬手前までは、いい感じに海沿いに並走できる区間は少なかった。
sec.2 知念エリア ─ 知念岬 ニライカナイ橋
知念岬
今回のライドで初めましての岬、知念岬。
整備された公園となっているので散策できる。沖合に見える島は久高島。以前テレビで知った砂や石、島のものすべてを持ち帰ってはならない、とされる神聖な神の島。あの島かーと知見が深まる。
久高島 へは フェリー で約20分、1日6便ほど往来しているらしい。神の島だけど意外とウェルカムなんだ、と神の懐の深さを知る。でも島の動植物を持ち帰っちゃうと体調不良など異変が起きるって話もあって、そこは懐深くないらしい。島にはレンタサイクルがあってサイクリングも可能。
余談ですが、
古の人が思い描く神様って、現代人がイメージする神とは違うものだったのではないでしょうか。
神=完璧、絶対真理で理想像を体現した存在、と刷り込まれているけど、ギリシャ神話 のゼウスとか不倫しまくったり子供作りまくったり、現代の価値観に照らし合わしたら “クズ男” 判定まっしぐらです。
「神様も誤りをしますか?」
こんな質問を投げかけたい。
神様を信じていたのに とか 神に誓って とか どうか神様お願いします神様ヘルプ! と人間都合で 神 という概念に約束したり懺悔したり悲願したりするけど、神様自身が過ちを犯す存在なら、そうはいっても神様気まぐれだから、と内心思う。それくらいに留めておいたほうがいいかもしれない。
そもそも神格化し過ぎで民間伝承とかけ離れ、過去には幾度となく金儲けに利用され、最近はオタクカルチャーから発端した「神◯◯」コピーを大衆メディアも扱うようになり、神様にも売上げ/再生数/拡散数など数字という評価が求められているのかもしれません。
でも神という存在があやふやでも、人間は絶対的な存在や人智を超えた存在に神を見出してしまうものなので、将来宇宙に進出すれば、地球とか信仰の対象になるような予感はします。
ニライカナイ橋
ループしてる道路がニライカナイ橋。左側の突き出た所が先程の知念岬。
ニライカナイ橋。
ニライカナイ という言葉は、ラジオCMで耳にした覚えがあった。特定の地名ではなく、海を眺める先の遥か彼方に広がっている理想郷やユートピア、常世の国などに似た、空想上の概念。伝承される地域信仰。
事実の詳細、正確さは追求しないけど、自分の中では、〝ニライカナイ〟という言葉の響きに触れた時、イメージする空想世界としっくり一致して、含まれる豊かさ、広がりなど、単語はまったく知らないのに数多のニュアンスを連想できるどこか不思議な心地を抱いていた。
このスポットはお昼ごろの時間帯だと太陽が真上にあっていい感じのビュータイムらしい。展望台は施設があるわけではなく、道路の延長上にあるので自転車も一緒に行ける。
sec.3 玉城エリア ─ 糸数 – ガンガラーの谷
Vegetaricaと糸数公園
朝食は補給食のみだったので、そろそろ何か食べ物にありつきたい。
旅ガイドのカフェ紹介ページで目に入った ベジタリカ というお店を目指すもCLOSE。あとで調べたら第2/4日曜定休。
ベジタリカ テラス席もあるお店を探してて眺めの良さも評判。閉まっていたけど。
これも知らない土地での醍醐味。という意味不明なポジティブを心で唱えて次候補のお店へ走る。(本当はすごくショック)
この日はいたる所の公園で運動会みたいなことをしていた。あとでタクシーの運ちゃんに聞くと10月の週末は台風やら雨天などで延期&延期になっていたので、今日晴れたから一斉に開催しているとのこと。自分の地域でも昔は町民体育祭みたいことをしていたけど今はもうやっていない。
この運動会の景色で感じる住民の一体感もそうだし、このあと結婚式で沖縄特有の踊り(カチャーシ)をワラワラ踊ってお祝いして、地域に根づく繋がり、そういうものに触れて、あゝいいなぁ、と羨ましく思う。
CAVE CAFE
鍾乳石の洞窟をそのままカフェテリアに。ワイルドな空間を演出。
ガンガラーの谷 というスポットにある ケイブカフェ。
ダイナミックでスケールがでかい景色が広がってました。
このガンガラーの谷は、観光施設の おきなわワールド(玉泉洞) の向かいにあって、この一帯は鍾乳洞スポットみたいです。
おーなんかあれかパワースポット的な場所か、とにかく早く食べ物を、と景観を楽しむ余裕もなくカウンターに行くと、こちらはランチなどの軽食はやっておりませんの返答。ぐぬぬ。ふたたび心の中で、これも知らない土地での醍醐味。と一端の旅人を装う。
数時間前は、沖縄走ってる楽しーい、神様ありがとう!
と思っていたが、今の心境は、オーマイガー、Jesus Christ!!
人の心変わりは斯くも身勝手で浅ましい。
──いやこっちに八つ当たりされても困るから。事前に調べていないアンタが悪い。オサレカフェを探してないで、そこら辺の定食屋に入ればいいじゃん── と神のお告げがあることだろう。
そんなこんなで、ここでタイムアップ。
糸満エリアの海沿いも行きたかったけど、午後からの結婚式に間に合わせるため最短ルートで戻りました。
沖縄メモ
自販機の脇にゴミ箱がない
全国各地のことはわからないけど、地元の千葉で言えば自販機の脇には空になったボトルを捨てるゴミ箱がほぼ併設されている。けど沖縄の自販機にはゴミ箱がなく、これが水分補給したはいいけど、空容器が背中のポケットをキャパオーバーして想定外でした。
外国人ドライバーと交通事情
タクシーの運ちゃんが教えてくれましたが、外国人ドライバーと事故ったら保険や医療費が請求できないこともあるみたいで、レンタカー会社は外国人が乗っている車にはステッカーを貼ったりするそう。真夜中の車の往来がない場合だと、左側通行のことを忘れて逆走してくるケースもあるのだとか。そういう外国人の心配事もあるけど、沖縄の交通事情ってけっこう運転は荒いというか、主張が強い印象です。特に交通量が多い道路など信号の変わり目は無理せず1,2歩引いた目線がいいです。
屋我地島 ─ 愛楽園
名護エリアにある屋我地島。沖縄本島と橋で繋がっている島で、景色の良さが評判の屋我地周辺。タクシーの運ちゃんに見所スポットなどを聞いてたら出てきたキーワード「愛楽園」
おたく、愛楽園って知ってっけ? と言われ、(´-ω-`).。oO(たぶん失楽園的なそんなイメージだろ) と心の中で思って、
あぁはい、愛楽園ってのがあったんですね、と知ったかしてしまったけど、あとで調べてみたら、戦前〜中〜後にあったエピソードでけっこうショッキングな悲劇だった。
所感 ─ 青に満たされる
時間は、万人に等しく時を刻むけど、何をして過ごすかによって、濃密だったり希薄だったり、時間の密度の違いが自分に刻まれる。人が〝時間〟というものを認識するには記憶が密接に関係していて・・・、まぁ早い話しがその場所で流れてる時間を上手く取り込む方法ってあるのだろうかと探している。
沖縄を自転車で走った時間は、初めての地で不安もあったし、下調べもロクにせずに楽しめるのかな、と彷徨いもあったけど、そういう青い感情と心に残った沖縄の風景を振り返れば、思い出は青色に染まっている。(撮った写真はけっこう曇ってるんだけど)
刷り込みや受け売りではなくて、自分が実感した、実感できた、沖縄での時間。
できることなら、1日で2~300kmくらい軽々走れれば、もっとその地域を満喫できることだろう。(そういうものでもないか)
別に自転車でなくてもいいんだけど、でもやっぱり自転車で走ると、より心に刻み込める気がする。
どこまでも青い風景の中、ひたすらに走ってゆく ──
そんなシーンに焦がれて、また沖縄の地を訪れたい。
►►沖縄 Information
▼ Google マイマップ
今回走ったルート。もっと良さそうなコースがあると思うので参考程度に。
▼スポーツアイランド沖縄の情報サイト – https://okinawasportsisland.jp/
スポーツ旅などアクティビティ事例を紹介。コンテンツ内容充実。
上記リンク先 パンフレットの一部より。サイクリングMAP以外にも有益な情報を掲載。via. 沖縄サイクリング旅攻略本