自転車界の “ヒラメ” といえば十中八九 「ヒラメポンプヘッド」 のことを指す共通認識。
空気入れの先っぽの存在にしては、このヒラメポンプヘッド、多くの自転車愛好家から絶大な支持・信頼を集める優れたプロダクツだ。
- 空気入れのイライラがなくなった
- もっと早く買えばよかった
- ヒラメ買っておけば間違いない
自分もその触れ込みに触発され購入に至ったが、いやいやちょっと待って、なんか巷の評判と違うやん、ヒラメさん。
今回はヒラメポンプヘッドと正しくより永く Steady するためのノウハウをご紹介。
俺 の ヒ ラ メ が こ ん な に か 弱 い わ け が な い ──
INDEX
1. 保管についての注意
レバーは開放してください。
開放しないと内部ゴムに常に圧が加わっている状態なので、劣化が早まりバルブの固定力低下に繋がります。
保管方法を知ったときは、そんなにナイーブなの!?ってちょっと幻滅しました。
考えればわかる理屈なんだけど、金属部分は10〜15年選手でも、ゴムリングは1〜2年で交換したほうが良さげ(バルブとの相性にも依ります)
── 雨上がりの待ちに待った晴天、愛車に乗って行こうとしたら、ゴムがすっぽ抜けてなかなか入れられない、ぜんぜん発車できない ──
これほど萎えることない。
このことを知らず、レバーを閉じた状態で1年半くらい常用してました。お持ちのヒラメをご確認あれ。
2. ゴムの交換で復活
新品のゴムリングはメーカー小売価格100円。仏・米・英・競輪と4種類あるみたいなので間違わないように。
ゴムリングを交換する。(正式名称:バルブアダプター用パッキン)
真ん中の穴がバルブを固定する穴で、使用回数が多くなるほど摩耗して穴が広がる。
新旧比べて「そんなに見た目変わらないじゃん 交換して良くなるのかな」と半信半疑だったけど、交換すればその差は歴然。
空気を充填してるときに圧力に耐えきれずスポッと抜けてスポークに当たったり、固定力を調整するネジを強く締めて手を痛めたり・・・、なんだよヒラメ!全然ダメじゃん とフラストレーションが溜まる一方だったけど、ゴムリングの交換であっさり解決。
ネットのレビュー通り、このゴムリングが新品状態のときは確かにサイコーです。
例えるならスーパーサイヤ人クラス。
ですがゴムが劣化していくにつれて、天津飯→ヤムチャ→ヤジロベー くらいに格下げされていくので、そこは留意しておいてください。
ヤジロベーから再度スーパーサイヤ人に格上げされる変化はギャップが大きいので惚れ直します。やってくれるなヒラメ。お前がナンバー1だ。CHA-LA HEAD-CHA-LA!
3. タテ型とヨコ型について
タテ型とヨコ型 2種類展開する。via. kuwahara-bike
タテ型とヨコ型、どっちがいいか。
自分はヨコ型を購入。ネットのコメントなどでも「ヨコ型の方が良い。」みたいなレビューを見ます。ですが、使用した感じだとタテ型のほうがいいんじゃないかと思うようになってます。
・ディスクホイールにも使える。
・開閉レバーがスポークに当たることもある。
・値段が高い。(¥4380)
・スポーク位置を気にしないでOK。
・組み立てパーツがシンプルなので壊れにくい。
・小径ホイールだとちょっと窮屈。
・値段が安い。(¥3280)
参考に 東洋フレーム さんのレビューがわかりやすく解説されています↓
KUWAHARA ヒラメ ポンプヘッドと言えばヨコ型!という概念があるかもしれませんが、 実はタテ型でも十分な能力と魅力がいっぱいです。ヒラメ ポンプヘッドは今から35年前タテ型からはじまり、その後トラックバイクなどのディスクホイール普及と共に、それに使えるポンプヘッドと言うことでヨコ型が生まれました──
4. そのほかTips
ホース根本を止めるバンド
via. クワハラ オフィシャルサイト
ポンプヘッド本体を購入するときに、推奨されるホースバンド。
購入のときは「え、このパーツが400円なの!?」と躊躇して見送り。この記事を書いていて知ったけど、なるほど英国製とは。
Myヒラメポンプ。ホースバンドの角が鋭利なのでたまに手をやられる。
ひとまず結束バンドで締めてみた。その後ホームセンターを彷徨いていたら水道用品のコーナーで90円くらいで売られていたホースバンドを購入&装着。専用品は高いので、ほかのもので代用する。DIY精神 で乗り切ろう。
ちなみにこのホースバンド、尖って痛い。
情報を漁っていたら 熱収縮チューブ でカバーしているアイディアを見かけたので、自分も真似したいと思う。
空気の入れ方
「空気充填、上から入れるか? 下から入れるか?」(打ち上げ花火、下から見るか〜 的な)
空気を入れるとき、ホイールのバルブ位置を上側に持ってきてから入れる。
回数をこなしていたら自然と上側にしていると思うけど、ちょっとしたコツ。(気になる子とのサイクリング、ドヤった瞬間 膨らみかけていたロマンスもしぼむ)
あとリムナットを付けられるバルブの方が圧倒的ラクなので、これも何か良い方法がないだろうか。
ヒラメポンプならリムナットがないバルブでも抵抗なく刺さるらしいけど扱いが上手くないのか、結局両手を使って曲がらないようにドッキングしている。(使用しているMichelinやVittoriaのラテックスチューブはリムナットを付けるネジ溝がない)
誰も教えてくれなかった、本当の空気の入れ方。 | サイクリングパーツ・ウェアーのワールドサイクル
自転車のタイヤに空気を入れるとき、バルブに空気入れの口金を差し込む作業が必要です。そのときあなたは、しゃがみますか? 上の画像で言うと、Bがしゃがんだ姿勢。Aが立ったまま少し腰を曲げた姿勢です。 たまたまそのときバルブがあった位置のままで作業をはじめていませんか?
ほかのメーカーのポンプヘッド
試したことがあるのは、バーズマン “Snap-It”
「片手操作でしっかり噛み付く→抜き取りもワンタッチ」いいじゃない、と買ったけどバルブとの相性があるようで、MichelinやVittoriaのラテックスチューブでは、空気充填できなかった。(2017年製品。現行商品は改良されてるかもしれないけど)
あとネット上で見かける評判だと air bone クイックポンプヘッド が良さそう。
►►参考ページ
クワハラ バイク ─ Kuwahara Bike Works | オフィシャルサイト
ヒラメポンプヘッド ラインナップ