バーエンドキャップ = ドロップハンドルの下ハンの先端にはめるキャップのこと。
バーテープを購入すると同じメーカーのキャップが付属してきます。
「いやいや、おれはフレームのメーカーに合わせたいんだ、トカゲやプロロゴに用はない」
そんなあなたに応える、オリジナルのバーエンドキャップを自作するノウハウをご紹介。
INDEX
上2つがオリジナルでつくった TIMEロゴ のバーエンドキャップ。
バーエンドキャップ
メーカーロゴがシールではがせるタイプを用意。
手持ちのキャップがなければ、ショップに行けば分けてくれたりもする。『ご自由に持ってってBOX』を設置してあるショップもある。
セリアのレジンコーナー。おっさんが真剣に物色しているとなんか恥ずかしい一角。
「セリアで売ってるものは国産なんだよ」
嘘か真かわからないけど、セリアは大体が国産。100均だけど驚異。
そんな触れ込みを鵜呑みにしてセリアなら間違いないと思っている。ネットでレジンのことを検索するとレビューの熱量に圧倒されるけど、個人で楽しむならセリアでOK。セリア品質で満足している。ダイソーやほかのレジンは試したことないけど、大量に作るわけではないので、使い切れる少量サイズが最適。
ちなみにレジンは TIME フレームの製法 “RTM ─ Resin Transfer Molding” の レジン です。
レジン = 樹脂。
樹脂といってもエポキシ系とポリエステル系やら et cetera あるので、厳密にはTIMEと全く同じレジンではないけど、「カーボンファイバーを樹脂で固める」そういう類いは同じ。たぶん。
クオリティを左右する重要な工程。
最終的に キャップの直径に合わせた画像をプリントする という条件をクリアできればOK。
手軽なとこだとマイクロソフト-Word・パワポでも作れると思うし、スマホのアプリとかでもいけるような気がする。
自分は Adobe イラストレーター を使えるのでそちらでの作成手順を説明する。
TIMEのおにぎりロゴ。このロゴの登場って2011年くらい? あと正式には〝T〟マークはナナメ上がりらしい。
コラムヘッドに貼ってあるロゴを接写。これをイラレでトレースする。
余談だけど、TIMEのヘッドパーツは「クイックセット」と呼び、一般的なトップキャップをネジで締めるタイプではなく、コラムスペーサーの根本を固定するメカニズム。
それで、トップキャップはロゴシールが貼ってあるだけ。これが何かの拍子に剥がれて紛失することが多い。
新しいシールを日本代理店に求めるも “非売品” という扱いらしい、と噂を読んだ。なので輪行の際とか絶対失くさないよう気をつけている。でもたぶんフランス本家本元に問い合わせれば、なんとか入手できると思っている。奈良に仏の心はないのだろうか。意外とこれがないと乗っててテンション下がる
1.イラレでロゴをトレース。地道にパスでベジェ曲線を描く→整える。一発でやってくれる画期的な機能なんてない。
2. イラレで作った画像をPhotoshopで配列。プリントして仕上がりサイズに誤差出ないようにするのに苦労。
イラストレーターでロゴをトレースする。
イラレの使い方がわからないと手を焼く工程。
詳しい説明を書くと、この記事より長くなってしまうので端折ります。スマン。
別にイラレで図案から製作しなくても、写真を撮って用紙サイズに配置できればOK。
※ロゴ画像は著作権の使用許可がTIME社に問い合わせても取れないため ボカシ をいれております。
手持ちのバーエンドキャップの内径が 22mm だったので、22mm直径のサークルをつくりロゴを配置。
TIMEといえば、カーボン柄なので、カーボン柄の画像を背景にする。
フォトショップでキャンバスサイズを指定する。
PC画面上の作成サイズとプリントしたときの仕上がりサイズを一致させる。原寸印刷ってやつだ。
デジタルデータを原寸プリントする作業は厄介&面倒。
解像度とピクセルの基礎知識をしっかり理解していれば狂わないらしいけど、自分は理解が追いついてないので、実例をググってその情報を参考にしました。
セブンイレブンのマルチコピー機の場合です。
L版サイズ ─ 1681px × 1134px ─ 解像度300dpi
参考 ネットプリントL版(画像解像度やサイズ)※不定期更新|もちだみわ|note 参考 【解像度とdpi】印刷のために画像解像度を設定しよう | ネット印刷通販 バンフーオンラインショップたぶん多少ズレるだろうと読んで、1mmピッチでサークルの大きさを変えて並べてる。これもコピー機やプリンターの機種によって多少誤差があると思われる。
色味の調整。実際プリントしたら、少し淡い感じだったので、黒を濃く、赤の彩度を上げる。
あと、フォトショで画像を書き出して、セブンのコピー機で読み込むと 「非対応のjpgやで」 と表示されプリントできないトラップがある。CMYKが原因? RGBモードに変換すると回避できるらしい。
コンビニコピー機の比較記事は、ネット上に涙ぐましい数々の検証事例が散見される。みんな振り回されている。2020年になっても Excel の印刷ズレは未だ解決されず、「すごい未来なのにその問題でまだ消耗してるんだ」って過去の人達はツッコむだろう。
コンビニマルチコピー機。今回はセブンのコピープリントを想定して説明してます。
そもそもコピー機でプリントしている理由は、耐水を考慮しているから。
家庭用のプリンターなら耐水用紙を使用したり、顔料インクにしたり対策方法があると思う。けどインクジェットは基本にじむので、レザープリンターの方が良かれと思ってコンビニプリントにした。
表面もコーティング剤で耐水性を高める。乾くと透明になるのでご心配なく。
耐水やにじみ対策は大切。何個か製作して にじんでしまう というエラーに遭遇した。
5個作って2〜3個失敗した、ってよりはコーティング剤も100円だし少しでも失敗率を減らせる方がいいかと。お手軽製作なので時間経過で透明感がくすんでいくのは防げないんだけど。
紫外線で固まる
レジンを硬化させるには、紫外線 ≒ 太陽光 が必要。
つまり、太陽光がない夜に作業しても、レジンは固まってくれない。昼間に行おう。UVライトを持ってるなら夜でもOK。
切ったフチの白が気になったのでマジックで塗る。この部分から液が染み込んでにじむような気がする。
台紙を載せてレジンを垂らしていく。気泡が入り込まない方がいいけど入ってしまったらすぐ針や楊枝で取り除く。
表面張力でギリギリ垂れないくらいを攻める。するとキレイに盛り上がる。
レジンが固まるには紫外線が必要だけど、硬化するのが早すぎてもキレイにできない。
経験から作業は室内で行なった方がいい。ゆっくり硬化するので、気泡が入っても液状の方がキレイに修復できるし、弓形の盛り上がりもカタチづくりやすい。
いい感じにできたら屋外で硬化させる。風で転がりやすいので、固定できると安心。あと水平なとこに置く。
作った時点で気泡が入っているので、なんともだけど、透明度が薄まった印象。(黄変すると表現する)
紫外線で硬化するので、光を浴びてる時間に応じて褪せてくるのは免れない。また光に当ててなくとも酸化するといったことが想定される。
Lake シューズ CX332 | アウトソール フロントやヒール部分をレジンで保護
レジン液が直接皮膚に付着するのは、レジンアレルギーを招く恐れがあるので、手袋をすることを販売元は推奨している。
レジンアレルギーとは、レジン液が付着したり付いたまま紫外線を浴びることで皮膚がむず痒くなってしまう症状。完治することは難しい。
こういうアレルギーは身近なところだと、湿布を長時間貼っていたり、湿布をしたまま直射日光に当たることで体内に蓄積したり沈着して、原因不明に痒くなる=アレルギー発症、というものがある。とても厄介。
自分もアトピーなのか乾燥肌なのか蕁麻疹なのか、なんか原因がわからないけど、全身がむず痒くなってしまう症状に悩んだ時期があって、病院でもテキトーな診断をされて、思い返すと湿布アレルギーが怪しいと思っている。
湿布をしたまま一晩過ごしたり、剥がした後も4週間くらいは患部に日光を当ててはいけない ってどんだけトラップ。
参考
【湿布の副作用で「一生治りません」と診断される】 | ようこのブログ
当初は、TIMEのバーテープを買えば、メーカーロゴが入ったバーエンドキャップが入っているのでは?と目論んでいた。
けど、画像検索で同梱されてるエンドキャップを探すと、シンプルなシルバー単色のエンドキャップが入っているみたいで、実物のバーテープを見つけて、箱の中をチラ見したらやっぱりロゴなしのエンドキャップだった。(2016年当時。そこはメーカーロゴのエンドキャップにしてよ、TIMEさん)
TIME バーテープ | via.podium
2016年にフランス本元の TIME Sport は ロシニョールG に買収された。
そして2017年に新ロゴがリリースされる。それよりもダウンチューブの TIME の文字が大胆不敵、というか味方も敵にするようながっかりデザインを採用。 バッシングの意見が多数を占めた。いまは元に戻って一安心。
以前にも記したけど、三角ロゴは旧型の方が良かったと思っている。
TIMEという書体デザインもよく見ると少し変わっている。些細な違いだけど、自転車のフレームに配置されたとき、昔の書体の方が好き。だけど、さらに前のデザインもあるから、人は慣れ親しんだものは良きと馳せ、新しいものは悪しき言い掛かりをしているだけなのかもしれない。
↓新しいTIMEロゴをデザインした人のページ
Projet : Time Sport International • Julien Foulon
Time est un fabricant français reconnu principalement pour ses cadres en carbone. La marque a été fondée en 1987 par Roland Cattin. Dans le cadre d’un nouveau plan de communication, la marque a souhaité moderniser leur logo. Le concept prend racine directement dans ce qui fait la marque…
「こんなプロセスで作れるよ」というのを紹介してみました。
やってみようかな、ときっかけや一助になれば幸いです。
また、お問い合わせいただいてもデータの複製や完成品を分けることはできないので平にご容赦願います。