ロードバイク用のシューズで、履き心地や足型にこだわると候補になる LAKE シューズ。
購入+運用して気付いた点や足にフィットするためのシューズ選びの方法などをご紹介。
INDEX
LAKE CX332 | スペック |
値段 | 55,000円 (税込み) 2021年価格 |
クリート穴タイプ | ▶3穴モデル(Shimano,Look,Time) ▶4穴モデル(スピプ専用) |
サイズ展開 | 標準&ワイド▶39~50size (ハーフきざみ37.5~46.5size) |
カラー展開 | ホワイト | ブラック | カメレオン | and More… | カスタム対応 |
重量 | 230g |
アッパー素材 | K-Lite カンガルーレザー (天然革) |
アウトソール素材 | フルカーボン (2層中空構造) |
ヒールカウンター | カーボン (熱形成対応) |
クロージャー | BOAダイヤル▶ IP1 |
日本の販売代理店 | 株式会社 キルシュベルク |
CX332 商品の詳細ページ | https://shop.kirschberg.co.jp/?pid=113932885 |
LAKEシューズは 1982年アメリカ,イリノイ州で誕生 した。
2016年にキルシュベルクが日本販売の窓口になる。それ以前はどこかの会社が仲介役していた時期もあったけど不安定な感じで、購入するにはハードルと手続きが煩雑だった記憶がある。
自分がLAKEシューズを購入したのは2018年。
キルシュベルクさんが開催していたフィッティングイベントで履き心地を確かめてから購入した。
ただ、購入したのは値段の関係で海外通販。
オーストラリアの bikebug ってショップ。(現在は日本発送不可です)
当時の値段は、¥33,078 + 送料¥2,117 + 関税&手数料¥8000くらい = ¥43,195
その頃CX332日本価格は 5万円 くらいだったので、少しは安く買えた。けど関税の理解が足りていなかったのも事実。
ロードバイクのサイクリングシューズに4〜5万かけるのは、一旦蚊帳の外から考えると、ちょっと行きすぎな気もする。
2万くらいの価格帯で折り合いをつけた方がいいと思う。けどスペシャのシューズとかカッチョいいじゃないですか。今ではプレーンでシンプルなデザインが増えたけど、数年前はデザインと履き心地がいいのはポツポツとしかなくて、5年以上履いてやるって心構えでLAKEを買った。今でも履いているシューズのデザインは飽きてない。
LAKEシューズ試着会。自転車イベントでブース出展したり、地方でもショップの単独イベントで行っている。
シューズ購入の際に一番重要なのは、自分の足に合っているかどうか。
自分の足型は標準からハズレている足型なので、シューズ選びは悩みが多い。
中高はサッカーをやっていたことから、各メーカーのシューズを試していく中で、だんだん自分の足の特徴もわかって、選ぶ際の指標を習得していった。
左側の指標をベースに、右側が上乗せされるイメージ。こだわればもっと細分化されると思う。
続けて他のモデルやメーカーで、縦寸基準で試着しまくる。
これを続けていくうちに、各シューズの特徴と自分の足型の特性が見えてくる。
ポジションの組立ては、足元のクリート位置を起点に築いていくので、シューズが合ってなくてポジションフィッティングの入口でNGが出て先に進めないこともある。
大きいシューズを買うことは、大きいフレームを買うようなもので、ポジション調整の際に駆動範囲の足かせになりやすい。
こだわりまくると100点を探し出すまでに時間がかかるのでほどほどに。
足が痛くならなくてある程度フィットしてるくらいの及第点でヨシとしよう。
また『大きいけど足が痛くならない』or『足にフィットさせるため少し小さい(履いていると痛くなる)』のどちらかを取るなら『痛くならない』方を選択してほしい。痛くなるクツは我慢して耐えていても、やがて履かなくなる。それなら若干大きくても足が痛くならないほうがイイ。
しかし、「少し小さめサイズを伸ばしてジャストサイズにする」って考え方もあるので、どの程度攻めるのか悩ましい部分だ。
ZOZOマットで計測。自分の足寸法。事前に各部位の寸法でアタリをつけられるけど、実際履いて要確認。
自分の足型を理解するために、3D測定はオススメ。(zozoがおすすめしてくるシューズのマッチング精度良くないみたいだけど)
LAKEのサイズチャート は寸法の求め方・決め方を解説してくれているのでご一読を。
各メーカーのサイズ感は、ソールスターのガイド が傾向を掴むのに役に立つと思う。同じ42sizeでもメーカーによって違うから。
サイズ小さめ |
ソールスターと同一サイズ (インソール基準のサイズ感) |
サイズ大きめ |
シューズ▶ 41size インソール▶ 42size |
シューズ▶ 42size インソール▶ 42size |
シューズ▶ 43size インソール▶ 42size |
Bontrager Fizik Giant Northwave Scott SHIMANO Vittoria |
Diadora DMT Five Ten FOX Gaerne GIRO LAKE Lintaman Mavic Pearl Izumi SPECIALIZED Suplest |
Bont Rapha SIDI |
(シューズ基準ならインソールの方を大きくする) | (シューズ基準ならインソールの方を小さくする) | |
引用▶ https://www.rgtenterprises.com/brand-list-1/solestar-1/size-guide/ ※同じメーカーでもモデルによって推奨サイズは変化します 2021年4月時点 |
インソールを取出して足を乗せれば 該当シューズの足長・幅・つま先形状などがわかりやすい
LAKEの場合、アッパーが天然のカンガルー革。横幅は1cmくらい伸ばせる。
シューズの選定は、サドルと同じでフィッテイング時に大丈夫そうと思っても、いざ実走して確かめないと本当の相性は見えてこない。ややこしいところだ。
日本代理店のキルシュベルクさんは、通販環境でもユーザーがフィッテイングしやすい試着サービスに取組んでいるので、次項で紹介したい。
上記3点のサービスを行っている。詳しい内容はリンク先で確認してもらいたい。
一番良いのは、近場開催のイベントで出展している際に試着&相談→納得してから購入するのが理想。
だけど、そういうのが難しい人にも対応するサービスをしている。サイクリングシューズを扱っている代理店の中では親身になってくれる会社だと思う。
特にオリジナルのデザインができる カラープログラム は他社にはないサービスだ。
かつてのラモーンバイク オリジナルデザイン。チャリダーの猪野さんもLAKEカスタム履いてる。
自分の足の横幅が広いため、シューズをストレッチャーで広げる作業を行った。
足が当たって痛い部分に黒いダボを差し込んで革が伸びるようにする。
「アソスのシャモワクリームには柔軟剤が入っており繊維を柔らかくする」と教えてもらったので表面に塗り込む。
シューズの縦寸はちょうどいいので、縦は伸ばさないように横幅だけ伸ばすようにストレッチャーをセットする。
黒いダボパーツはストレッチャー本体の穴に取付け移動することができる。自分の場合、広範囲に広げたかったので硬めのスポンジや消しゴムなど詰めるようアレンジしていた。
サイスポ2021年5月号の連載企画「カブラボ」ではストレッチャー本体にドリルで穴を開けて、ピンポイント位置にダボを取り付けていて、なるほどと思った。
アッパーを伸ばすとき、アソスのシャモアクリーム塗る方法は効果はあると思う。アッパーが人工皮革でも何かしらの合成繊維なわけなので『繊維を柔らかくする』ことに対しては効果ある。たぶん。一般的にはミンクオイルを使用することが推奨されるけど。
ミンクオイルの場合表面がずっとベタついてるけど、シャモアクリームも最初はヌメるけど、しばらくすると浸透して然程気にならない状態になっている。
上記のように調整&試行錯誤して、10回ほど使用した段階でいい感じに足に馴染んだ。
でも前側ボアダイヤルを締めるとライド途中から足が痺れてくるので、ゆるく固定する程度にしている。
削れやすい箇所をレジンで事前に保護。補修用のトゥ&ヒールパッドも販売している。
プロのロードレースを観ていると、スプリント前にシューズのクロージャーを締め込むシーンを目にすると思う。
この行為の別の解釈をするならば、スプリント以外の走行時はシューズはキツくしない状態で履いているということだ。
つまり、理想とするシューズと足の関係は、軽く締めた状態でも不具合なくペダリングできる、足の動作についてくることを念頭に考えた方がいい。(一応この考え方は関係者筋から聞いた話)
特に重要になるのは『ヒールカウンター』のパーツだ。
ヒールカウンターのカーブ具合がカカトにフィットしていると、ペダリングする上でも、日常の歩行でも、格段にシューズが足に馴染んでいると実感しやすい。
ここでも強調したいのは、つま先余りになってしまうサイズ選びは、ヒールカウンターの機能を十分に活かせない惜しい選択だと思う。そしてLAKEのように熱形成で個人ごとのカカトに微調整可能なことは、ヒールカウンターの効果をより引き上げる。
スペインのCARMINA(カルミナ) の革靴。ヒールカップの丸みが良くフィット感に定評がある。確かに具合の良さを実感した。
LAKE CX332 に採用されている BOA IP1 | via. BOAfit.com
シューズ グレード | BOA グレード |
ロー 〜 ミドル | L4 L5 L6 |
ハイエンド | IP1 Li1 Li2 |
スペシャライズド オリジナル |
S1 S2 S3 |
ちなみにスペシャライズドは、BOAとパートナーシップを結んでいて、オリジナルBOAダイヤルを搭載してる。ダイヤルがアルミで高級感あってカッコいい。「サウンド感」にもこだわってるそうな。
この記事を作成していて知ったけど、BOAダイヤル IP1 って「緩める」の対応してたんだ。
余談だけど、BOAシリーズのラインナップは H | M | L | S と4つのアルファベットで割り振りされている。どこにも属さない IP1 の存在がナゾ。
奥が深い。まだ探究中。
インソールに関する100の情報があったら真実を語っているのは1,2コくらい肌感覚だ。
言い換えれば、100人に100通りの最適解がある的な・・・。全般に当てはまる知見水準の底上げが必要な段階。
ドイツとか研究が進んでいるとこに回答を求めた方がよさそう。
お店でシューズを購入するとき、いつも疑問に思う。
「なんでシューズメーカーは、各部位の寸法を細かく数値で表さないのか」
「店員さんのアドバイス、相変わらず適当だ」
3Dスキャンのレベルは年々進化している。
ZOZOマットのようにスマホで手軽に計測できるものから、レーザーで正確にほぼ瞬時にボディスキャンできる装置がショップにあったりと、これまで体感や感覚で選んできたウェア類は、計測した数値で客観的に照らし合わすことが可能となった。
「なんかしっくりこないけど試着しちゃったし、店員さんも似合うって言ってくれるから、買っちゃおうかな!」
そうやって購入し、家に帰ってから再度試着して冷静になる。
「やっぱ、イマイチだよな・・・」
もう私たちはこういった無駄な出費に終止符を打たなければいけない。
デザインなどは、自分の感性やトレンドの流れがあるから余地があっていいけど、サイズに関してはジャストサイズが王道であり、適正値に収めることがウェアと身体の心地好い関係を築くことができる。
ブランド品だとか デザインがいいとか 品質がいいとか、謳い文句に流されても、サイズだけは流されないでほしい。